学校に行きにくくなってしまった息子さんの話。
中学の3年間、担任の先生やカウンセラーの先生など様々な人に支えられ、中学3年生の修学旅行の時期になりました。
以前の体験談では、
「 行った方がいいと思ってる。そんなに不安はないから、行けるなら行きたい。」
と答えていましたが、どうだったのでしょう。
体験談〜子どもの背中を押す大切さ〜
息子が修学旅行から笑顔で帰ってきた。
とても緊張して出発したのが嘘のようだった。中学入学以来ずっと不登校だった息子が、二泊三日の間、同級生に支えられ、集団行動をやり遂げで帰ってきたのだ。
「修学旅行どうする?」との問いに、自ら「行った方がいいと思う」と言ったものの、正直どうなるか当日まで分からず、私の緊張が続いていた。無事出発した後も心配で心配で食事が喉を通らなかった。初日の夜、学校から子どもたちの様子を知らせるメールが来た。その中に別行動の生徒は一人もいません、との一文があった。息子もみんなと過ごしてる、もう大丈夫、ここまで長かったなぁ、と思わず呟いた。
よく考えると、息子は小さい時から知らない子ばかりのキャンプに参加するのが好きだった。不登校になってから忘れてしまっていたが、行動力のある社交的な性格だった。本来の姿を取り戻しつつあることがわかり、とても嬉しくなった。
毎週カウンセリングを受け、対人不安を克服するために、スクールカウンセラーの先生と、昼休みに人通りの多い廊下に立ち、緊張と向き合う練習をしてきた。息子の全てを受け止めてくれた先生の存在はかなり大きい。修学旅行から帰ってきた時もカウンセラーの先生が待っていてくれた。息子もほっとしたようだった。
不登校になってから、守ってやらなくてはという気持ちばかり強くなってしまい、子どもの背中を押すことをためらっていた。
守ってあげなければいけない時期が過ぎたら、そっと背中を押す、一歩引いて見守るというように少しずつ子離れしなければいけないことを実感した3日間だった。